三井グループ350周年記念事業

三井グループ350周年記念事業紹介レポート知らない三井に出会う
「Meet the MITSUI」

子どもたちが、
1億円と千両箱をリアルに体感
「日本橋キッズサマーキャンプ」
の背景に迫る!!

三井グループ350周年記念事業のレポーターに任命された好奇心旺盛な16歳の女子高生「みっこちゃん」。さまざまな不思議や発見を探して、徹底調査。みなさまに三井グループ350周年の記念事業のレポートをお届けします!
今回、みっこちゃんが調査したのは、日本橋エリアにおける夏のイベント「ECO EDO 日本橋」の一つとして開催された「日本橋キッズサマーキャンプ」(開催期間:8月4日〜6日)。三井住友銀行など、日本橋の企業や店舗が取り組むSDGsやCSRについて子どもたちが楽しく学べる体験型ワークショップです。このイベントで実施された、「三井本館探検ツアー&三井高利展無料招待企画」プログラムについて、何を目的に、どのようなことが行われたのかを、三井住友銀行の斉藤智之さんと、三井記念美術館の亀井愛さんに聞いてきました!

  • なぜ今回、三井記念美術館とのコラボで「日本橋キッズサマーキャンプ」に参加することになったんですか?
  • 今年は、三井高利が越後屋を開業してから350年という節目の年に当たるので、三井グループでは350周年記念事業として、さまざまな企画を予定しています。その先陣を切るイベントとして三井記念美術館が「三井高利と越後屋―三井家創業期の事業と文化―」という企画展を開催しました。そこで、三井を代表する場所である三井本館に同居する三井住友銀行と三井記念美術館が一緒になって、三井の家業の一つである両替商について昔と今を対比しつつ、子どもたちに体験してもらうことを目的に今回のイベントを開催しました。
  • 三井住友銀行と三井記念美術館がコラボすることで、どんなことを伝えたいと思ったんですか?
  • 三井グループの創業者である三井高利は呉服店の「越後屋」で有名ですが、今回のイベントで三井住友銀行と三井記念美術館がコラボすることで、両替商としての三井高利を知っていただく良い機会だと思いました。私たち銀行からすると、小学生を対象に銀行業務の解説だけを行うと、どうしても堅苦しくなってしまい、難易度の高い企画になるのですが(笑)、美術館とコラボできたことで江戸時代と現代を対比し、その歴史を体感していただけるイベントを実施できたのではないかと思います。350周年という節目だったからこそ実現できたイベントかもしれませんね。
  • 三井本館探検ツアーって、なんだか面白そう。子どもたちはどんな体験をしたんですか?
  • 三井本館の中にある三井住友銀行日本橋支店の見学をしていただいたのですが、小学生がイメージする銀行というのは、お金を預ける所かなと考えて、まずは巨大金庫からスタートしました。
  • きょ、巨大金庫!? そんな場所に入れるんですか?
  • 今回のイベントだけの特別プログラムです。ちなみに、金庫のドアは直径2.5メートル、厚さは55センチもあります。次に本物の1億円分の紙幣を持ってもらいました。
  • 1億円!? 本物ですよね?
  • もちろん本物です。私も初めて見ました(笑)。1万円札を1億円分、ビニールでパッケージしてあるのですが、重さが10キロぐらいになるので一人で持てないお子さんもいましたね。今はキャッシュレスの時代なので、実際のお金に触れる機会も少なくなっていると思うんです。そこで、現金1億円を持ってもらうことで、お金を実感してもらおうと企画しました。次に、三井本館や銀行に関することを問題にしたクイズ大会を行いました。ゲーム感覚で楽しんでもらうことを意識して3択問題にするなど、小学生にも答えられる問題を用意し、正解者にはラグビー日本代表に関連する豪華賞品をプレゼントしました。
  • 豪華賞品が気になるところだけど……。で、次はどんな体験を?
  • 旧三井銀行時代に社長室として使われていた第一応接室を見学してもらいました。応接室と言っても小学生にはピンとこないと思いましたので、「昔、社長が仕事をしていた部屋だよ」と紹介したり、窓を少しだけ開けて「隣の建物が日本銀行なんだよ」と伝えたりしましたが、もしかすると同行していた親御さんのほうが盛り上がっていたかもしれないですね。
  • 三井本館でなければできない体験ですよね。美術館でも何か体験ができたんですか?
  • はい。三井文庫の所蔵資料で、実際に幕末期に使用していた商売道具である「天秤」と「千両箱」に触れていただく体験をしてもらい、その後は自由に展示を観ていただきました。
  • 「千両箱」はお金を入れておくのに必要なのはわかるけど、「天秤」は何に使っていたんですか?
  • いい質問、ありがとうございます(笑)。江戸時代の日本では、金・銀・銭の3種類の通貨が流通していたんです。東日本では貨幣の枚数で価値が決まる金貨、いわゆる小判。一方、西日本では重さで価値が決まる銀貨が流通していました。なので、全国で貨幣を流通させるには両替をする必要があったんですね。そのために天秤が必要だったのです。
  • へぇ~、知らなかった。でも幕末期に使われていた物って貴重ですよね? 触っても大丈夫なんですか?
  • 三井記念美術館や三井文庫に所蔵されている資料は、江戸時代から伝わるかなり脆弱なものが多いので、基本的には触れることができないんですね。ただ今回は、子どもたちに体験していただくことがテーマでしたから、実際に触れてもらって「これが本当に使われていたんだ」という実物が持つ重みを通じて、三井の歴史について理解を深めていただければと考えました。とは言うものの初めての試みでしたので、取扱いの緊張感はありました。
  • 参加した小学生たちは、すごい体験ができたんですね! 他にはどんなことを?
  • 銀行で1億円を持つ体験が行われたので、こちらでは現在の約1億円に相当する千両分の小判の重さを体験してもらいました。もちろん、本物の小判ではなく本物とほぼ同じ重さのレプリカですけれど。また、金属アレルギーの子が参加する可能性を考慮して、ガラス製のおはじきを銀貨の代わりに使用して、当時の1両分に釣り合う量を天秤に載せるゲームにも挑戦してもらいました。1回で当てる子もいれば、何回も繰り返す子もいましたが、当たったときには歓声が湧くほど盛り上がりました。
  • 面白そう! ちなみに、亀井さんは美術館での仕事を通じて、小学生と触れ合う機会があるんですか?
  • 私は、教育普及の担当者なので、美術館でのワークショップ、鑑賞会などのプログラム以外にも、地域の学校を訪問して授業を行ったり、展覧会ごとに鑑賞ワークシート(ガイドブック)を作成し、来館した小中学生や希望教育機関に無料配布するなど、年間を通じて子どもたちと接する機会が多いんです。と言いますのも、三井記念美術館は開館以来、美術品の展示公開に加えて教育普及、特に青少年の教育にも力を入れているからなのです。
  • 美術館って美術品を展示するだけじゃないんですね。ところで、今回のプログラムに参加した親子からは、どんな反応がありましたか?
  • 子どもたちの反応は見学中に見られた笑顔、驚いたり喜んでくれたときの歓声が物語っていると思うんですが、親御さんからも「どれも貴重な体験ばかりで、親子共々大変楽しく有意義な時間でした」といった感想をいただいています。私自身、帰り際の親御さんから直接「先ほどは本当にありがとうございました」と丁寧な言葉をいただきました。始まるまでは不安もありましたが、やって良かったと心から思っています。
  • そうですね。私たちもイベントを行うことで、子どもさんや親御さんから学ばせていただくことが多いんです。今回は、三井住友銀行と一緒にイベントを開催できたことで、より三井の歴史について理解を深めていただけたのではないかと思います。
  • また三井住友銀行と三井記念美術館がコラボして、楽しいイベントができるといいですね。今回はありがとうございました!

みっこちゃんプロフィール

16歳の高校生。いつでも好奇心旺盛で明るくポジティブなのが取り柄。人とおしゃべりするのが大好きで、少しでも気になることがあると、とことん調べずにはいられない性格。たまにまわりが止めるのも気にせず暴走しちゃうことも。